どなたでも無料で作成できて便利に使える無料版Gmailアカウント(以下・無料版と表記)。無料版がある一方で、企業や団体向けに有料版のGoogle Workspace(以下、Google Workspaceと表記)というのもあります。
無料でGmailが使えるアカウントが作れるのに、なぜ有料版が利用されているのでしょうか?
会社経営者なら、同じサービスなら無料のほうがいい、とは思うはずなのですが。
目次
無料版とGoogle Workspaceの違い
普段使いのGoogleアプリである、Gmail、Googleドライブ、Googleドキュメント、スプレッドシート、フォトなどのアプリは無料版でもGoogle Workspaceでも利用できます。それぞれのアプリについて、基本的な機能も同じです。ですが、有料版では、契約プランにより無料版を越えるサービスを利用することもできるようになります。
無料版Gmail(Googleアカウント)とGoogle Workspaceでは以下の違いがあります。
ドメイン名が違う
無料版のGoogleアカウント(メールアドレス)は 〇〇〇@gmail.com になります。ドメイン(gmail.comの部分)については、変更できません。
一方、Google Workspaceは、Googleアカウント(メールアドレス)が〇〇〇@[取得したドメイン名]になります。
Google Workspaceを申し込む際、ドメインを所有していない場合は取得(有料)する必要があります。
有料版のGoogle Workspaceには管理者がいる
有料版のGoogle Workspaceは基本的に会社や団体、学校などの単位で契約を行います(個人でも契約可)。
そのため、最低でも一人、管理者となるユーザーが存在します。管理者は一般ユーザーがパスワードを紛失した際の復旧やユーザーに利用させるアプリの管理、Googleドライブの容量割り当てなど、契約しているGoogle Workspace全体の管理が行えます。
一方、無料版のGoogleアカウントは、アカウントごとに独立した登録となるため管理者という概念が存在しません。
アカウントの利用に問題が起きた際は自力で解決しなくてはなりません。
有料版はドライブ容量が多い
無料版のGoogleアカウントでは、ドライブ容量として15GBが利用できます。有料オプションのGoogle Oneに申し込めばドライブ容量がプラスできます。
有料版のGoogle Workspaceの一番廉価なプラン(Business Starter)ではドライブ容量が1アカウント当たり30GBと、無料版Googleアカウントの倍の容量が利用できます。
さらに上位のプラン(Business Standard)などでは、ドライブ容量が1アカウントあたり2TBまで拡張されます。
これだけの大容量であれば、Googleフォトなどのデータも安心してクラウド保管できます。
有料版はGoogleのサポートが受けられる
無料版のGoogleアカウントで利用時に困ったことがある場合、自力で解決しなくてはなりません。
有料版のGoogle Workspaceでは、管理者になっているユーザーがGoogleのサポートセンターに直接問い合わせすることが可能です。設定方法がわからないときなど、24時間いつでも専門のサポートに連絡できます。
無料版で足りなくなったら有料サービスを
無料版のGmailは誰でもアカウントが作成でき、Googleアプリもすぐに使い始められるため、利用者が増加しています。
ただ、スマートフォンの写真をGoogleフォトに保存する、などの利用をするとあっというまにドライブ容量が不足します。
ご利用状況に合わせてGoogle OneやGoogle Workspaceなどの有料サービスに契約して、ストレスなくGoogleサービスを利用できるのが望ましいのではないでしょうか。