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Googleが搭載しているTensorチップ
Googleが自社のスマートフォン「Pixel」初号機をリリースしたのは、2016年になります。それまでは、Googleブランドを表記した他社開発によるNEXUSシリーズをリリースしていましたが、その成功を受け、自社ブランドのスマートフォンをリリースし、そしてPixel6からは自社開発のチップ「Tensor G1」を搭載し、いよいよ半導体も自社開発を始めました。
写真:Google pixel 7 にはGoogle Tensor G2チップが搭載されている。
Pixel6までは、Qualcomm社のSnapdragonシリーズのチップを採用していましたが、Tensor G1はGoogleが設計を行い、Samsungが実際の製造を担当しています。
2023年8月現在では、2022年10月からリリースされているTensor G2が最新のチップになっています。
AIの処理に強いTensor G2
GoogleのTensor G2チップは、Googleが自社製のモバイルデバイスに搭載するためのカスタムチップです。このチップは、特定の作業の効率を高めるために、Googleの要求に合わせて最適化されています。
Tensor G2チップの開発の歴史
Googleがハードウェアの領域に進出するのはTensor G2チップが初めてではありません。ChromecastやGoogle Home、そしてPixelシリーズのスマートフォンなど、多くのデバイスがGoogleのハードウェアとしてリリースされてきました。
Tensor G2チップの開発は、以下のステップを経て行われました:
初期の段階: Googleは、AIと機械学習のワークロードの高速化を目的として、カスタムチップの開発を開始しました。これがTensor G1、Googleの初代カスタムチップの起点でした。
Tensor G2の登場
G1の成功を受けて、Googleはさらに進化したTensor G2の開発に取り組みました。このチップは、前世代よりも高速で効率的に動作し、特にAIと画像処理のタスクにおいて優れたパフォーマンスを発揮します。Tensor G2は以下のような特徴を持っています。
- 高度なAIと機械学習の性能: Tensor G2は、AIと機械学習のタスクに特化した設計となっており、これにより優れた計算能力を持っています。
- エネルギー効率: Googleは、エネルギー効率の向上も重視しており、G2は低消費電力での動作を実現しています。
- カスタマイズ可能: Googleの特定の要求に合わせてチップが設計されているため、Pixelスマートフォンなどのデバイスに最適化された性能を提供します。